花粉症について
花粉症はアレルギー性鼻炎の原因のひとつで、特に草木の花粉によりくしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどの症状を引き起します。 花粉症はスギとヒノキの花粉が有名ですが、アレルギーを引き起こす植物はスギ・ヒノキ以外にも四季の中でたくさん存在します。
花粉症対策
花粉症の治療方法
花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎は個々でその原因が異なります。したがって、治療を始める前に、その方のアレルギーの原因(アレルゲン)を特定することで、発症する時期を予測し、適切な時期に治療を開始できることで花粉症の症状を起こりにくくすることができます。
アレルギー検査では、問診等を行うとともに、血液検査を行ってアレルゲンを特定します。その上で治療は、抗原回避と薬物療法を中心に行います。
症状に応じて点鼻薬や点眼薬を組み合わせて処方を行うことも可能です。
花粉症の症状に悩んでいる方、花粉症かも知れないと感じているものの我慢されている方、どうぞお気軽にご相談ください。
舌下免疫療法
舌下免疫療法とは
スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は古くから行われている治療法で、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で手軽に服用できるようになったため身近なものになりました。
「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された患者さんが治療を受けることができます。当院では確定診断のために血液検査を行います。
治療の対象者について
対象年齢は5歳~64歳ですが、診断のための採血と、舌下に薬を保持するという治療の必要性を理解できるお子さんとなるため、一般的には小学校低学年くらいからが対象と言えるでしょう。
具体的な治療方法について
1日1回、スギ花粉(アレルゲン)などから抽出した成分を原料とする錠剤を舌下に1分間保持した後、飲み込みます。
この薬液の量を少量から始めて医師の監督のもと、決められた一定量を継続して服用します。アレルギー反応を起こさないよう徐々にアレルゲンに体を慣らして体質を改善していくことで、治癒につなげていく治療方法です。
ただし、舌下免疫療法は継続的な治療が必要です。初年度から効果が実感できる方もいれば、実感できるまで1~2年間かかる方もいます。もちろんその間に抗アレルギー薬を服用したり、点鼻薬や点眼薬も併せて使用することが可能です。
治療の有効性について
舌下免疫療法で根治するのは10~20%で、また、全体の70~80%の人に有効と言われます。今年もスギ花粉症でとっても辛かった方、通年性のアレルギー性鼻炎症状に悩まれている方はぜひともご相談ください。
アレルゲン免疫療法の様々なメリット
- 治癒(完全に治ってしまうこと)が期待できる
- シーズン中の薬物の量が減らせる
- 舌下免疫療法の終了後でも効果の持続が期待できる
- 他のアレルゲンによる感作やアレルギー発症を予防できる可能性がある
- 将来の喘息の発症を予防できる可能性がある
今後、上記メリットについては別途詳しく追記予定です。
アレルゲン免疫療法について、一般の方向けに以下のホームページも参考にしてください。